ある年、戸田先生は、弟子をねぎらいながら言われた。
「師走といって、文字通り、”師も走って”いるのだよ。皆さんも多忙だと思うが、私も走っている。広宣流布のために、ひとつ頑張ってくれ」
この言葉の通り、広宣流布のために走り続けた師匠であった。
戸田先生のお心は、私もよく分かる。私も一年365日、毎日走り続けている。
心が停滞した人生には充実がない。
たとえば、勤行もそうである。やり終えた後には、充実感がある。しかし、さぼってしまったときには、楽でいいなと思っても、後になればどうも調子が悪い(笑い)。
折伏も、和合僧の学会の会合も、同じであろう。
師匠とともに、「広宣流布の大願」のために、生き生きと、心を勇み走らせていく。そうしたなかで、一年の総仕上げをしていきたい。
ともあれ、人の何倍も忙しくとも、人の何倍も充実した人生。それこそが、勝利の人生である。その人こそ、偉大な人である。
これは、戸田先生のご指導でもあった。
もちろん、一年の終わりに、ゆっくりと、英気を養うのも、かまわない。大事なことは、人生の価値ある向上の坂を、悠然と上っていくことである。
大文豪トルストイは、次のような箴言を引いている。
「最上の幸福は、一年の終わりにおける自己を、一年の始めにおける自己よりも、よりよくなったと感ずることである」(原久一郎訳『人生読本』社会思想社)
学会のいき方と共鳴し合う言葉である。
我らの「人間革命」の前進こそ、一年また一年、まさに「最上の幸福」の年輪を刻んでいるのである。
明年へ向け、心新たに出発していきたい。そうした決意の大事さを、戸田先生は教えてくださった。
新時代第13回本部幹部会での名誉会長のスピーチ㊤を引用
(2007年12月12日聖教新聞掲載)
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